「家で淹れるコーヒーが、お店で飲むような味にならないのはなぜだろう?」 「コーヒーを飲むと、なんだか口の中がイガイガして、すぐに水が飲みたくなる……」
名古屋の中でも本物志向の人々が集まる街、覚王山。この地で私たちが開講している『seminar box note』には、そんな素朴な疑問や悩みを抱えた方々もたくさんお越しになります。
「自分の淹れ方が下手だからかな」と自分を責めてしまう方も多いのですが、実はその原因、技術ではなく「選んでいるコーヒー豆の品質」にあるかもしれません。
今回は、知っているようで意外と知らない「本当に美味しいコーヒー」の基準、すなわち「スペシャルティコーヒー」の世界について、感覚に頼らないロジックを交えながら、分かりやすくお話ししていきます。
1. 「スペシャルティコーヒー」という言葉の裏側にある現実
最近、カフェの看板やカルディなどの店頭、ネットショップなどでも「スペシャルティコーヒー」という言葉をよく見かけるようになりました。
コーヒーは嗜好品なので、深煎りの苦味が好きな人もいれば、浅煎りのフルーティーな酸味が好きな人もいて、味の好みは人それぞれです。しかし、そうした好みの手前にある「品質の違い」には、明確な基準が存在します。
私たちが「本当に良質なコーヒー豆」を指すときに使う言葉が、このスペシャルティコーヒーです。
ここでひとつ、知っておいていただきたい現実があります。 実は、この言葉には法律的な拘束力がありません。つまり極端な話をすれば、あまり品質の良くないコーヒー豆であっても、売り手が「これはスペシャルティコーヒーです」と謳って販売することができてしまうのです。
だからこそ、私たちは表面的な言葉の響きや、パッケージのお洒落さに惑わされない「本物の品質を見分ける目」を、皆さんに持っていただきたいと思っています。
2. あなたが「イガイガ」を感じる、その理由
皆さんは、こんな経験をしたことはありませんか?
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コーヒーを飲んだ直後、すぐに水が飲みたくなる(口の中が乾くような感覚がある)
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淹れてすぐは温かくて飲めるけれど、少し冷めてくると急に飲みにくくなる(エグみや苦味がきつくなる)
もし心当たりがあるなら、それは淹れ方の失敗ではなく、コーヒー豆自体のクオリティが原因である可能性が非常に高いです。
品質があまり良くないコーヒー豆(未熟な豆や、傷んだ豆などが混ざっているもの)は、焙煎してコーヒーを抽出したときに、どうしても「嫌な雑味」として味に出てしまいます。これが、飲んだ後のイガイガ感や、冷めたときの不快な酸味の正体です。
一方、私たちが選んでほしいと願う良質なスペシャルティコーヒーには、こうした雑味がありません。
最大の特徴は、驚くほどの「クリーンカップ(味わいのきれいさ)」です。 口に含んだときに引っかかるものがなく、すっと喉を通っていきます。そして飲み込んだ後には、嫌な後味が残るのではなく、心地よく爽やかな余韻がふわっと優しく残る。
冷めても嫌な味に変化せず、むしろ温度が下がるにつれて、コーヒー本来の甘みがより一層引き立ってくる。それが、本物のクオリティです。
3. 「酸味」はすっぱいものではない
コーヒーが苦手な方の多くが、理由として「すっぱい酸味が嫌いだから」とおっしゃいます。
しかし、良質なスペシャルティコーヒーに含まれる酸味は、私たちが普段イメージする「ツンとくる、すっぱい酸味」とは全くの別物です。
コーヒーの正体は、コーヒーチェリーという「果実の種」です。 だからこそ、本当に品質の良いコーヒーが持つ酸味は、まるでもぎたての新鮮なフルーツ(オレンジやレモン、ベリーやリンゴなど)をかじったときのような、みずみずしくて爽やかな甘酸っぱさをしています。
「これは、レモンのような爽やかさだな」 「熟したブドウのような優しい甘みがあるな」
そんな風に、果物としての個性を心地よく感じられるのが、スペシャルティコーヒーならではの魅力です。決して「古くなって傷んだすっぱさ」ではないのです。
4. 淹れ方を頑張る前に、まずは「豆」を変えてみる
「家で美味しく淹れられないから、もっと高い器具を買わなきゃいけないのかな」 「プロのようなお湯の注ぎ方を練習しないといけないのかな」
そうやって、技術や道具の迷子になってしまう必要はありません。
もちろん、お湯の温度や注ぐスピードといった「淹れ方(抽出)」も大切です。ですが、美味しいコーヒーを作るための方程式において、最も大きな割合を占めるのは「そもそも、どんな品質の豆を使うか」というスタートラインの選択です。
極端な話、どれだけ世界一の技術を持つバリスタが淹れたとしても、品質の悪い豆から美味しいコーヒーを引き出すことはできません。逆に、品質の良いスペシャルティコーヒーを選べば、ご自宅でいつも通りに淹れるだけで、驚くほど美味しくなることがよくあります。
「家でのコーヒータイムをもっと特別な時間にしたいな」
そう思ったら、まずはいつも買っている豆を、信頼できるお店の「スペシャルティコーヒー」に変えてみる。その一歩だけで、あなたのコーヒーの世界はがらりと変わるはずです。

美味しいコーヒーをもっと身近に
コーヒーの世界は奥が深くて、少し難しそうに思えるかもしれません。 でも、「そこまでコーヒーを詳しく勉強したいわけじゃないけれど、ただ毎日の1杯を美味しくしたいな」という気持ちだけで十分です。
私たちの教室がある名古屋・覚王山は、そんな美味しいもの、本物の上質なものを愛する方々がのんびりと行き交う街です。
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「うちの近くで美味しいスペシャルティコーヒーの豆はどこで買える?」
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「自分に合う豆の選び方がわからない」
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「家にある道具で、どうやって淹れたらいい?」
そんな、日々のちょっとした疑問や気になることがあれば、いつでも気軽にお尋ねください。 私たちは、皆さんの「美味しい、楽しい」に、いつでも等身大の優しい言葉でお答えします。
ここ覚王山で、あなたの暮らしに寄り添う「本当に美味しい1杯」を、一緒に見つけてみませんか。
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Ship&ground合同会社 代表
バリスタ 浜地 徹
ジャパンバリスタチャンピオンシップ(2006、2009)セミファイナル
ジャパンラテアートチャンピオンシップ(2009~2012) 審査員
SCAJローストマスターズ委員会 第3回リトリート シングルオリジン部門 1位(チーム受賞)

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